山手線周辺のモバイル・ネットワーク・エクスペリエンス

世界で最も混雑する鉄道駅のいくつかを結んでいることで知られる東京の山手線は、1 日あたり最大 500 万人の乗客を運びます。外出先でのモバイル・エクスペリエンスを理解するために、Opensignal は、この人気の動線を使用しているユーザーの全体的な体感と5G の体感を分析しました。この分析には、山手線周辺と東京、品川、渋谷、新宿、池袋、上野、秋葉原の主要駅の両方で収集されたデータが含まており、電車や駅での通勤者の体感を測定しています。  

Opensignal は以前、山手線やその他の交通量の多い交通機関のハブ周辺での集約された体感について分析したことがあります。今回は、日本のオペレーター4 社の間でモバイル・エクスペリエンスがどのように異なるのかに注目します。一貫した品質、5G 利用率、5G ゲーム・エクスペリエンスでは、ソフトバンクが断然 1 位です。

au のダウンロード・スピード・エクスペリエンスは、統計的に同点のソフトバンクと NTTドコモよりも約 20% 高速ですが、楽天モバイルは競合他社に大きく遅れをとっています。ただし、アップロード・スピード・エクスペリエンスでは楽天モバイルがリードしており、その結果はソフトバンクよりも 60% 近く速く、au のほぼ 2 倍となっています。 

5G のパフォーマンスだけを見てみると、オペレーター間の差異はそれほど見られません。NTTドコモと au が 5G ダウンロード・スピードでトップの座を分け合い、楽天とソフトバンクが 5G アップロード・スピード・エクスペリエンスでトップの座を引き分けています。auとソフトバンクの全体的な速度と5Gの速度はどちらも、同じデータ収集期間における山手線周辺の東京平均よりも高く、最新の2023年10月　日本モバイル・ネットワーク・ユーザー体感レポートで報告されているオペレーターの全国レベルのスコアよりもはるかに高いです。

5G ゲーム・エクスペリエンスではソフトバンクが完全に 1 位となり、メッセージングと音声アプリ通話の両方に使用される LINE などの OTT アプリのエクスペリエンスを測定する 5G 音声アプリ・エクスペリエンスでは au がトップとなっています。5Gゲーム・エクスペリエンスでは、ソフトバンクとauのスコアは 素晴らしい（85以上）で、これは、ほぼすべてのユーザーが、5G に接続したときにゲームをコントロールできるように感じ、自分のアクションに関するフィードバックを即座に受け取ることができるネットワーク・パフォーマンスを体感したことを意味します。auとソフトバンクは、3つの全体的なエクスペリエンス・スコアすべてにおいて1位を分け合っています。 
 

山手線周辺では、ソフトバンクのユーザーは、日本のオペレーター4 社の中で最も一貫した品質のサービスを享受しています。このオペレーターは 84.5% という最高スコアを獲得しており、統計的に同率の au と NTTドコモを約 5.2 パーセントポイント上回っています。これらの結果は、一貫した品質の要件に合格したテストの割合と、実施されたすべてのテストに対する完了したテストの割合を反映しています。東京周辺のオペレーターの平均的な一貫した品質スコアと比較して、山手線周辺ではユーザーが体感するサービスの一貫した品質がわずかに劣ります。これは、おそらくこのトラフィックの多いエリアでのネットワークの輻輳が原因と考えられます。 

一貫した品質に加えて、ソフトバンクは 5G の利用率でも優れています。弊社の 5G ユーザーは、山手線エリアのこのネットワーク上の 5G サービスに接続している時間の 28.3% を費やしています。これは2位のauと比べて5分の1です。注目すべきことに、オペレーターの 山手線周辺の5G利用率スコアは、東京の各オペレーター平均と比較すると大幅に高くなっています。また、 弊社2023年10月のレポートによる全国的なスコアと比較すると、さらに高いです。au、楽天モバイル、ソフトバンクの弊社5Gユーザーは、東京の他の地域と比較して、山手線周辺で5G信号に接続する時間を1.7倍長く費やしていますが、NTTドコモの場合、5Gに費やす時間は東京の平均のさらに2.1倍です。

ただし、利用率スコアに関しては、4 つのオペレーターすべての間に統計的に有意な差はありません。利用率は、オペレーターのネットワーク上のすべての Opensignal ユーザーが 3G、4G、または 5G 接続を利用している時間の割合を測定します。 

日本のオペレーターが導入している 5Gインフラは山手線を中心に、何百万人もの通勤者に高速で復元力のあるネットワークを提供します。また、鉄道会社の JR東日本 は、自社の5G機器を配備して5Gインフラシェアリング事業に投資し、自社のアンテナを使用するオペレーターから対価を得ています。東京メトロ は、山手線と交差するいくつかの駅も含む地下鉄システムで高速カバレッジを提供する計画を発表しました。この路線周辺の駅は、 最も忙しい 駅です。そして何百万人もの旅行者が毎日の通勤中に高速で中断のないモバイル サービスを利用しています。

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