日本はまだ5G導入の初期段階です。これは5Gエクスペリエンスが世界全体でどう比較されるかに反映されています。しかし、5Gでリードする国の多くは、日本のオペレーター (2020年4月) よりもはるかに早い時期に5Gを導入し、そのため5Gネットワークの成熟度も高くなっています。たとえば韓国と米国の5G開始 (2019年4月) は、日本のオペレーター3社より1年、楽天より18ヶ月早いものでした。ヨーロッパでは珍しく日本よりはるかに早く5Gを立ち上げた国もありました。英国、ドイツ、スイスのオペレーターはすべて2019年に開始しました。
日本のモバイル・エクスペリエンスを世界的に比較すると、この5G開始で遅れた影響を見ることができます。日本は5Gピーク・ダウンロード・スピードで574.3Mbpsのスコアを記録し、5G主要30か国平均である528.4 Mbpsを上回っていますが、5Gダウンロード・スピード (160 Mbps対181.5 Mbps) では平均をわずかに下回り、5Gアップロード・スピード (11.2 Mbps対23.6 Mbps) となると、さらに下がります。しかしモバイル・エクスペリエンスのあらゆる評価において、5Gは4Gよりも優れていることがわかりました。これは日本におけるモバイル・エクスペリエンスの向上に5Gが重要な役割を果たすことを示します。
日本のオペレーターは、5Gエクスペリエンスを向上させ、将来的には日本の4Gエクスペリエンスにおける国際的ランキングの高さに肩を並べられるよう5Gへの投資に資金を出す必要があります。しかし 日本のモバイル通信価格を下げる圧力 は、日本が5G導入国から5Gのグローバル・リーダーになるために必要な投資を遅らせてしまう危険性をもたらします。
しかし、2021年開始以来、日本のモバイル・オペレーターは5Gの導入を加速してきました。 SoftBank は、2022年3月末までに5G基地局を5万基以上整備し、人口の90%のカバーを目指しています。同様にau by KDDI は、2021年3月時点の基地局を1万基から1年後に5万台への拡大を目指しています。 NTT DoCoMo も同じく2021年中に5Gネットワークを拡大し、6月までに1万基地局、2022年3月末までに20,000基到達で新しい高速5Gスペクトラムの人口カバー率55%を目指しています。
Opensignalのデータでは、各社の5G導入計画の影響をすでに把握しています。5Gサービス対応エリアの広がりが2021年初頭から加速し始めているためです。5Gの到達率は、ロケーションのシェアを10ポイント刻みで表し、2021年初頭の0.6から比較するとその5ヶ月後の5月に1.6と、わずか5ヶ月で倍以上に上昇しています。5月1日の90日前の2月1日からはちょうど2倍です。日本のユーザーが5G接続をアクティブにしていた時間の割合も、同期間で1.2%から2.7%に上昇しました。
日本では5Gの開始が遅れ、 これまでの5Gエクスペリエンスは限られていますが 他の5G諸国に比べるとそれほど遅れてはいません。5Gビデオ・エクスペリエンスでは、日本と5G主要30か国平均との差はわずか2.6%、5Gゲーム・エクスペリエンスでは8%、5G音声アプリ・エクスペリエンスではほぼ同等で差はわずか0.9%です。 日本のオペレーターが現在行っている5Gへの投資は、日本のモバイル・エクスペリエンス向上に不可欠です。Opensignalのデータによると、日本のオペレーターはすでに5Gサービスエリアの拡大に寄与しています。
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