新型コロナウイルスの感染拡大は、かつてないほどの規模で人々の習慣を変えました。家では、はるかに多くの時間を過ごす間に、以前と比べると連絡を取り合うためインターネット接続に大きく依存するようになったのです。グループ・ビデオ通話への参加は、ビデオ会議で同僚とつながる場合も、家族や友人とチャットする場合も、全員の現実に不可欠な要素となっています。グループ・ビデオでのコミュニケーションはこれまで以上に重要になってきました。
一般的なモバイル通信アプリは通常、スマートフォンを使ってグループ・ビデオ通話で2~8人のユーザーを表示します。Opensignalのグループ・ビデオ通話エクスペリエンス・メトリック(指標)は、この実際の使用状況を反映しています。たとえばWhatsAppのグループ・ビデオ通話は2020年初頭には4人でしたが、感染拡大への対応として最大8人まで対応するようになりました。Zoomはスマートフォンで4つのビデオ・ストリームを一度に表示します。Lineは4人のビデオ通話に対応しています。
WeChatは9人に対応、Microsoft Teamsはスマートフォンに ビデオ・ストリームを8つ表示します。FaceTimeではウィンドウの表示サイズが一度に約6~8人となるよう動的に変更されますが、最大32人が通話に参加できます。
Opensignalのグループ・ビデオ通話では、全ユーザーが十分以上のビデオ会議エクスペリエンスを得ているビデオ通話の割合を評価します。簡単に言えばグループ・ビデオ通話エクスペリエンスでは、少数のユーザーだけでなくグループ・ビデオ通話の全ユーザーが十分 (またはそれ以上) なビデオ品質および音声品質であるかどうかを評価します。したがって1人以上のユーザー・エクスペリエンスが悪ければ、会議通話の全ユーザーに影響することが考慮されます。そのためグループ・ビデオ通話の全ユーザーへの一貫したエクスペリエンス提供が重要なのです。
アジア太平洋地域初のグループ・ビデオ通話エクスペリエンス分析では、21の市場について見てきました。スコアは幅広いものになりました。東アジアとオーストラレーシアの市場はモバイル・グループ・ビデオ通話エクスペリエンスで高いスコアを記録しましたが、南アジアと中央アジア市場は遅れをとっています。私たちのユーザーで最もシームレスなビデオ会議をモバイル・デバイスで体験したのは日本ユーザーおよびシンガポール・ユーザーでした。どちらの市場も統計的に互角であり、それぞれ85.7ポイントと85.3ポイントを獲得しています。また両市場はアジア太平洋地域のグループ・ビデオ通話エクスペリエンスのリーダーでもあります。
韓国は、84.2ポイントでトップのすぐ後を追っています。80ポイントを越える第4の市場はオーストラリアで、ニュージーランドは79.1で80ポイントには届きませんでした。さらに、台湾とベトナムの2市場も70ポイントを超えています。
グループ・ビデオ通話エクスペリエンスで90ポイントを達成したのは、日本のSoftBankのみでした。日本のその他2社 (NTTドコモとau) は、シンガポールのStarHubとSingtel、韓国のSK Telecomと共に85ポイント以上を記録しました。以下は、このレポートで分析したAPAC市場の全オペレーターの結果と、モバイル・ビデオ・グループ通話エクスペリエンスをどのように提供しているのかを示しています。
グループ・ビデオ通話の未来
グループ・ビデオ通話エクスペリエンスでは、Opensignalの実際のビデオ・テストと音声アプリ通話テストの測定値を使います。グループ・ビデオ通話エクスペリエンス算出のために、スマートフォン・ビデオ通話中に表示される一般的な通話参加者数 (2、4、8人の参加者) を反映したさまざまなシナリオを検討して、実際のモバイルビデオ会議エクスペリエンスを表します。各オペレーターのグループ・ビデオ通話エクスペリエンスは0~100の尺度で測定されます。
世界が変化し続ける中で、2020年と2021年の間に誰もが受け入れたアクティビティは、生活の一部であり続けるでしょう。グループ・ビデオ・チャットやビデオ会議は、新型コロナウイルス拡大前には存在していました。しかし今では、これらはすべての人々の生活の主流となっています。Opensignalのグループ・ビデオ通話エクスペリエンス・メトリック(指標)は、市場別およびモバイル・オペレーター間の人々のモバイル・ネットワーク・エクスペリエンスに不可欠な国際的ガイドを提供します。
Opensignalのグループ・ビデオ通話エクスペリエンス・アワードの最初のグループ
以下の表は、アジア太平洋地域の選択された市場におけるオペレーターのグループ・ビデオ通話エクスペリエンスの比較です。
アジア太平洋地域各市場のオペレーターの結果をここから表示・ダウンロード。
また、ヨーロッパ、中東、アフリカでのグループ・ビデオ通話分析も発表しています。
留意点
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